投げっぱなしショートショート(?)の置き場。
1つのテーマで5つを目安にした連作。1つあたりは短いです。また、欠番は後日追加(アイコンに追記されます
たまに混ざってる死ネタは注意書きつき+本文が灰色なので、苦手な方は読み飛ばしてください。
カップリングはウタカタとホタル。文中で神疾は霹靂(偽名)と呼ばれることもあります。

Title:男2人の荒み旅
だめな感じのウタカタと神疾の旅路。どちらかというとギャグ。
男しか居ないんで、下ネタのだめ度は高め。


1.ある日の潰し合い 2.健康な成人男子(下ネタ) 3.シャボン玉潰し 4.悪天候 5.????(未定)






























1.ある日の潰し合い
今晩の最後のおにぎりに、神疾が手を出した時の事。
「神疾。」
「何だよ。」
怪訝そうな顔でウタカタを見ると、彼はじっと神疾が取ったおにぎりに視線を注いでいた。
「……。」
「何、握り飯にガンつけてんだよ!んなに見たってやんねーぞ!」
「食料は、人間優先の法則を要求したいなと。どうせ君は食べなくても死なないし。」
万物の氣の力を吸収して生きる妖魔にとっては、米も魚も野菜も肉も、全て酒やたばこと同じ嗜好品。
別に摂取の必要はないものだ。理屈としては、ウタカタの言い分に非の打ち所はない。
「うっせー、この飯誰が作ったと思ってんだ?!中の鮭焼いたのもおれだぞ!」
何と言われようと、自分が食べたくて作った物をみすみすくれてやる気はない。
彼の食欲の前では理屈は便所紙以下だ。
「だから何だと。いいからくれ。下さい。」
「やーなこった。」
しつこく催促されたって、反応は変わらない。双方イライラが募る。
「よこせ。」
「やらね。」
そういうが早いか、神疾はおにぎりに思い切り噛み付いた。
「あーっ、歯形をつけるとは卑怯な!」
「ざまーみろ、バーカバーカ。」
「ふ、ふん。それなら、反対側の歯型がついていないところを奪うまで……。」
普段ならここで諦めるところだが、あいにく今日の空腹が往生際を悪くした。
「うっわ、しつこいぞテメー!大人しく諦めろよ馬鹿!」
醜いやり取りの末、おにぎりは結局歯型の部分を残してウタカタが勝ち取った。


:歯型の所は食べたくなかった。

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2.健康な成人男子(※下ネタ)
あるにぎやかな宿場町に来たときの事だった。
「あぁ、人肌が恋しい。」
遊郭と酒屋が並ぶ通りで、いきなりウタカタがぼやき始めた。
「じゃあ、温めたこんにゃくに抱きついて寝とけ。」
「何でそんな切ない独り身男みたいな真似をしないといけないんだ。というか、何でこんにゃく。」
「女を買う金が惜しいんだよ!
お前、毎日毎日おれに『人間に飯を優先しろ』ってうるせーくせに、飯代圧迫すんのか!」
「俺も健全な男だから、たまにはどうしても。」
天下の公道で言う台詞にしては下品だが、言っている本人は大真面目だ。
「強盗追いはぎかっぱらい、どれかやって金作ってから言えよハゲ。」
「犯罪推奨とは、相変わらず物騒な。」
「真っ当な商売出来ねー上に、残金5000両しかないだろ。またしょぼい女しか買えねーぞ。」
「失礼だな君は。俺にとっては、金通りの仕事さえしてくれれば十分いい女だ。」
それは勿論顔はいいに越したことはないが、
一夜をお願いする商売人には、どちらかというと接客態度の良さを要求したいというのが彼の希望だ。
「あーそうかい。好きにしろよ。」
「ところで、君はどうする?」
「行かねーよ。毎回毎回なんで律儀に聞いてくんだお前は。」
しかもその残金で行く気かと二重に呆れつつ、ぶっきらぼうに答える。
「何となくかな。」
「……さっさと行ってこい。そんで大年増に当たって泣いてろ。」
妙に気障ったらしい態度にカチンと来たので、嫌味を放り投げてやった。
「フッ、年増ならある意味毎日世界一クラスを見ている。男だけどな。」
何しろ四桁だしと心の中で付け加えた辺りで、短い相方の導火線が切れた。
「テメ〜〜〜……マジでいっぺんどつき倒してやろうかコラァーッ!!」


:相方は見た目20代、実年齢数千歳。しかしあまり年上に思えない。

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3.シャボン玉潰し
ぷー、パン。ぷー、パン。
ウタカタがシャボン玉を膨らませて飛ばす端から、神疾の指で潰される流れ作業。
これでもうかれこれ20個以上犠牲になっている。
そろそろ言いたい事が積もってきたので、一度吹く手を止めた。
「あのさ。」
「何だよ。」
抗議の言葉が続く事なんて分かり切ってるだろうに、彼は性懲りもなく割っていた。
ぴくぴくとウタカタの眉が震える。
「片っ端から潰すの、やめてもらえないか?」
「いいじゃねーか、暇なんだよ。」
「だったら昼の仕込みでもして欲しいな。」
「まだ早ぇーよ。」
同じ暇なら有意義に使って欲しかったが、11時前だからか返事はつれない。
せっかくのシャボン玉はまだまだ潰される。
「何でもいい。鍛錬の邪魔をしないでくれ。」
「はぁ?んな事しなくたって、なまる暇なんてねーだろ。」
「そうやって簡単に潰されると、実戦での自信まで割られる気分だな。」
チャクラが込められたれっきとした忍術で、
しかもちょっと触った位では割れない仕上げにしたものをあっさり割られると、自分の力量に疑問が生じる。
実際は壊す方が規格外なのだが、指で潰すという他愛ない動作のせいでそう錯覚してしまう。
「へっ、勝手に潰れてろバーカ。」
「口も悪いし。本当、君は料理以外に取り柄がな――いたっ。」
余計なことを口にしたせいで、頭に拳骨を見舞われた。
一瞬首がもげるかと思ったと、少々大げさなことを考える。
「今日の昼飯、闇鍋にしてやろうか?」
「謹んで辞退する。
全く君を見てると、つくづく長命種の神秘性は幻想だと思わされるよ……。」
彼の闇鍋は地獄としか言いようのない代物なので、早々に白旗を揚げた。
ため息を付きながら、懲りずにまたシャボン玉を吹き始める。
どうせ潰されるので、もう普通のものしか吹かない。これなら即座に割られても自信は割られずに済む。
―さて、昼はどうなるかな。―
とりあえずは、闇鍋以外でお願いしたいところである。


:シャボン玉と男2人。傍から見るとすごいシュールな図かもしれない。

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4.悪天候
朝から土砂降りの本日。
真っ黒な雲は一個師団単位で動いているらしく、東の端から西の端までびっしり埋め尽くしている。
時々雷まで聞こえてきて、出歩くのは諦めろというムードが漂う。
「ああ、最低だ。」
この分だと、丸一日降りそうだ。
宿をとった翌日だからいい方だが、延泊のせいで思わぬ出費が出て痛い。
抜け忍になってまだ日が浅い彼にしてみれば、先のためにもお金は出来るだけ多く残しておきたいからなおさらだ。
「君の力で何とかならないのか?」
「はぁ?何を?」
「決まっているだろう。この空だ。
君は時々雲を呼ぶし、なら追い払うことも出来るんじゃないか?」
かんかん照りの快晴でもこんな空に出来る力があるのだから、逆だって出来そうなものだ。
子供でも思いつく単純な発想である。
「そりゃ呼んだり作ったりするけど、どーせ明日には止むじゃねーか。せっかちだなお前。」
「君にだけは言われたくないな。追っ手が近くにいたらどうするんだ?」
気の短さまで電光石火な神疾に短気扱いされるのは心外過ぎる。
ウタカタは純粋に追い忍に近づかれるのを警戒しているというのに。
「安心しろよ。今日出たら空のせいにしといてやるから。」
それはつまり、雷を落として感電死させると言うことだろう。
確かに今日の天気はうってつけに違いない。術が低コストで乱発できそうだ。
「っていうか、おれはこういう天気好きだぜ。」
「まさか、雷が落ちているからとかそういう事で?」
「そうだよ。他にねーぞ。」
「はぁ……道理で。」
言われてみれば、今日は朝から彼の機嫌が上々だった。
荒れ模様の天気が好きなんて、妖魔は変だ。


:神疾は雷を窓際で楽しそうに眺めるどころか、出かけてわざわざ高いところで待ってるタイプ。

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5.未定


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